松本生まれの短命県人……。

朝食のテーブルで。

目玉焼きに、

あらかじめ、その元味を確かめることもせずに、

無造作、無批判に、醤油をかけているので、

― なんにでも機械的に醤油、というのは感心しないなぁ、と意見すると、

― だってさ、僕、松本生まれの短命県人だからね。塩分濃いのが好き。

10年前に、松本市で出生した小学生四年生は、自虐的に、こう応える。

ちなみに。

青森県の平均寿命は、男 79.27歳、女 86.33歳で、両者ともに全国ワースト1位。(2022年時)

参考までに、長野県は、男 82.68歳(全国 2位)、女 88.23歳(同 4位)。

……これだけみると、なんだよ、男女で、2~3歳の違い、と考えがち。

僕からすると。

今や、〈長寿〉は、それほどの善とも思われないし、

ヘタに長生きして、生活動作もままならなくなり、そこへ認知症も交じれば、要介護の身の上。

わがままな人間性がむき出しになって、自分だけを診てくれの身勝手。

仕事だからつきあってはくれようが、誰からも愛されなくなる人生。

だから。

そこへいって、2年、3年の長生きを競ってどうするのさ。

だが、しかし。

〈平均寿命〉(0歳児の平均余命)の短さには、もっと重い問題があるらしい。

たとえば。

青森県は、

どの年代でも死亡しやすいが、特に、

40歳台(男性)、つまり、働き盛り世代の死亡率が、きわめて高く、

長野県の同世代のそれと比べて、死亡率は、1.4倍、という。

生活習慣病(がん、脳卒中、心臓病)の死亡率が高く、

さらに。

ここへ来て、自殺率が、全国1位(ワースト)に転落。

小学生に聞くと、県をあげての短命県返上の取り組みがあって、

TVCMもよく流れているもよう。

……喫煙率、飲酒率、運動不足、朝食抜き、塩分多い食事などなどの。

― でもさ、将来、青森が長寿で、長野が短命の時代が来るかもね。

たしかにね。

始まった努力が結果に結びつくならば、彼のいうとおりかも知れない。

では。