〈いつか〉などやって来ない (長野戦レビュウ❸のつもり)

ゲーム開始前、メインスタンドの2階席から、松代の方向を眺めると、

これが、なかなかの絶景。

地上に噴出した溶岩がドーム状に固まった(=火山)〈皆神山〉(みなかみやま)が目に入る。

萬年の母方の先祖は、松代の山あいの住人だったので、思い入れもあって。

太平洋戦争が敗色濃厚な中、

大本営、皇室、それに、中央政府の機能までも、この山の地下に移転しようとする、なんともケッタイな計画に着手していたが、それも、敗戦で、頓挫、消滅。

〈信州〉は、〈神州〉と読める、とこじつけの断末魔。

こういうことを、為政者が真剣にやっていたのだから、哀しくも、笑える話。

それから、きっかり 80年後。

そこから数キロ離れたスタジアムで、フットボールに、10,000人の観衆が集まっているとは、当時、だあれも想像しなかったはず。

では。

10歳以下の幼児をのぞき、ほぼ全員が鬼籍に入っているだろう、今から 80年後のいつの日か

はたして、ここで、なにをやってるんだろうか、人々は。

しかし。

僕らが、自分を変えられるのは、いま、今日、明日、明後日、せいぜいこの一週間の話で、

〈いつか〉なんてのは、決して来ない、架空の未来……。

Someday Never Comes (1972年 by クリーデンス クリアウオーター リバイバル)

これ、名曲だよね。

では。