先日、松本駅近くの、(老舗な)書店で買い物をした。
決して豊かな品揃えでもないが、ここら辺ではマシなほうなので、時々利用する。
少年向けに、岩波文庫をひとつ購って、会計カウンターへとおもむくと、
― お客様、本を入れる袋はどうなさいますか?
それって、有料なの?
― はい、〇円です。
じゃあ、やめとくわ。
― (続けて) お客様、本の表紙カヴァー(紙製)をおかけしますか?、こちらは無料です。
じゃぁ、お願いします。
……なんだ。訊く順序が逆だろうに、と言葉が出かかったけれど、
うるさいジジイ、と不興を買うのもなんだし、
日頃、家人からは、ひとを不快にする僕の性向を戒められているから、
ありがとう、とだけ言うと、お店をあとにした。
では。