彼を知り 己を知れば (2025.5.25 天皇杯1回戦レビュウ❶)

90分に、プラス延長戦を加えて120分を戦い、

2 – 1 の勝利で、2回戦へと勝ち抜けを決める。

(特に、相手の攻撃に長く対処したセンターバックは、お疲れ様でした)

孫子の言うとおり、

山雅自身の強みと、FC大阪式のサッカーを分析したうえで対戦すれば、

百戦危(あやう)からず、つまりは、何度やっても負けはしない。

……とまではいかないが、

勝ちを獲られる可能性がかなり高いのが感じられる、そんなゲームでした。

勝利の可能性を高める最大要件とは、おそらくは、

アルウィンでできる、ということに加えて、やはり、山雅の現有力(=チーム力)でありましょう。

両者のスターティングメンツを、それぞれ直近のリーグ戦のそれと比べると……

山雅 ☞ 0.0%  (11人中 0人)

FC大阪 ☞  63.6% (11人中  7人)

この人選をみれば、FC大阪はひたすら勝利をめざし、

対し、山雅のほうは、リーグ戦への取り込みメンバーの選考プラス勝利が狙いであったことは、一目瞭然。

まぁ、それほどに、

FC大阪においては、そのサッカースタイルが突き詰められていて不動であり、

そこに、新たなスパイスはいまさら不要、ということなんでしょうか。
(これは、さいだいの褒め言葉です)

センターバックからのハイなボールの蹴り込みによって、前線で屈強フォワードが競り勝って落としたボールに走り込むか、

あるいは、ボランチ経由でサイドへと展開して、その奧を侵し、中央へもって来てシュート。
(同点弾は、コーナーキックから始まったが、その象徴的シーンでした)

とにかく。

ゴールマウスが視界に入ったら、その出来る限り遠い場所からでもシュートを撃つ、というのがチーム規律ではあるまいか。

実際、ミドルシュートの達者なプレイヤーを擁する。

ポンポンとハイボールが続くようなサッカーに対する、自分たちのフラストレーションを、ゴールに迫る迫力と、シュートの増産で解消しているようなおもむきがあって、

結果、リーグ第2位を堅持できているのだから、なかなか優秀な指揮陣でありましょう。

対戦相手なんで、こうやってつきあいもするが、

でなけりゃあ、あえて金を払ってまで観たいサッカーではない、

今の山雅に寄り添う僕からすれば。

……以上、彼を知ることについて。

己を知るから先については、レビュウ❷で。

です。