― 記録に残るよりも、記憶に残るプレイヤーになりたい。
こう語ったのは、新庄 剛志氏(現北海道日本ハムファイターズ監督)だった、と思う。
なかなか洒落た表現ではないか。
本人がこう言うなら、記録云々で語れなくもなるしね。
でも。
今回は、記録を少々引っ張りだしておこう。
なぜなら。
我々の記憶が、データ(記録)にまさってしまい、ややもすると見当ハズレの評価
が散見されるから。
山雅のホーム開幕が、長野戦に当っていることは、
厳密に言うと、2025年観客入場数を、おそらくは下落させるほうに働く。
相手がどうあろうと、
開幕となれば、観戦者は、(天候を度外視して)相当に見込めるので、
それと、信州なんとかの、本来ふたつの山が、ひとつのピークになってしまうから。
クラブ売上における、入場料収入比率の突出して高い山雅にとっては、
だから、あまりオイシイ話ではない。
……ま、これも今回が最後、と思って迎えるしかない。
ところで。
これからの参考値になればと、山雅のホーム、アルウインの入場者数の変遷を、参戦リーグ別でくくった簡単なデータを、見ておきましょう。
日本フットボールリーグ(JFL) ☞ 33ゲーム 平均 6,361人
J1リーグ ☞ 34ゲーム 平均 17,120人
J2リーグ ☞ 166ゲーム 平均 10,379人
J3リーグ ☞ 55ゲーム 平均 8,356人
〈おまけ〉
J1昇格プレーオフ(2016年 対岡山戦) ☞ 12,200人
J2昇格プレーオフ(2024年 対福島戦) ☞ 12,604人
註☞2020季などは、新型インフルエンザ流行による、入場制限が実施された。ただし、無観客ゲームはデータからのぞく。
……となっている。
年間の総観客数は、
トップリーグ時代は、290,000人。
2部の頃は、悠々200,000の中盤くらい。
3部3年目(2024年)は、160,000人。
2部当時から、100,000人の低落は、ひたすら、クラブ収益にとって痛い。
客単価が2,500円として、2億5,000万円の減収……か。
(もともとトップリーグは、観戦環境が別基次元なので、度外視)
この観点からも、早々に 2部に返り咲くべきではあるけれど、
僕からすると、
天候、年中や家族行事、線としての戦績、その他諸々の要因が介在しても、
なおかつ、アルウインに足を向ける人間が、(たとえ平均であっても)、
ひとつ上のリーグ時代より、ゲームあたり 2,000人程度の減少に過ぎないのは、
山雅、集客努力において、なかなか健闘しているのでは?、と思います。
(満足はしていないはず)
もちろん。これは、
足を向けるファン&サポーター、関心を寄せる人々の〈健闘〉でもありましょう。
で、この 2,000人のリカバリーが、
単にチームの戦績が良けりゃあ、昇格したらね、と言って済ますのか?、
あるいは、
自分にできることは何かないか?、と発想してみるのか?
読者は、いかに思われるや。
では。