危うい前半,雑な後半 (金沢戦レビュウ❷)

おそらくは。

ボール保持率は、前/後半ともに、つまりはゲームを通して、山雅に傾いたはず。

その理由は……、

前半 ☞ 金沢が、相手を喰いつかせておいて、ボールを奪取したら、その後方へとサイドから侵入するやり方を採用したこと。

後半 ☞ 金沢右サイドバック #25が、前半終了間際に負傷交代し、そこの推進力が減衰したことによって、山雅がサイドをかなり自由に使えるようになったこと。……に存する。

こういう事情がゲームの基底にあったので、

総評的な〈苦言〉を申すならば、

……勤勉さは大いに買うけれど、もっと〈頭を使え〉と言いたいわけです。

前半 ☞ ボール回しが巧くいかず、それが相手に渡り、なんとか奪い返そうとしてファールを採られる、という悪い循環となった。

(ファール基準うんぬんは別として)今節、後方からのアタックで相手が倒れると高い確率でファール。(双方にファールが多いゲーム)

ボールを奪い返すに必死になるのはわかるけれど、

ひとつのセットプレイからの攻撃をなんとかしのいだら、その数秒後には、また同じ位置でフリーキックを与えている、そんな笑えないシーンもあったりで。

相手の精度に欠けるシュートには救われました。

特に、センターバックのところでの窮屈なボール保持は、ボランチが降りていってひと手間かけるといった工夫が必要、とは思いますが、

とにかく。

ギクシャクした攻撃の頓挫、挽回せんとしたファールの繰り返し、こういう悪い流れをみていると、

相手にボールを持たせ、こっちもそれに報いるような裏狙いに徹したほうがよかった、と思います。

実際のチャンスも、それでつくっていました。

それと。

こっちは身長のないツートップ、金沢はタッパの有るスリーバックという構図の中での選択だっんでしょうが、

それほど、磐石のスリーバックでもなかったから、村越のロングスロウは使ってもらいたかったですね。

後半 ☞ 金沢左ウイング西谷の、単発的な突破侵入をのぞけば、サイドは山雅が制する状況であり、

特に、後半の後半は、相手守備が疲弊していたから、サイドから思う存分攻め込めた山雅。

得点源(アシスト)となった藤谷からのクロスは成功例でしたけれど、

もっと丁寧にボールを中へ投入、運んでいれば……と惜しまれます。

急く気持ちはわかりますが、同点にされても、まだ時間は 20分近くはあったので、

もっと冷静に、丁寧に手間をかけて、ペナルティエリアに入っていって仕事をすべきでした、その技量はあるのですから。

相手の単調さに、つきあう気前の良さなど要らず、こういうもったいないことは、要修正。

けれど、もったいない、と思わせるまでの攻撃はできていたので、

㊗高井 和馬の復帰もあわせ、次節は、そこを魅せてもらいましょう。

では。