良くも悪くも,佐相と凱光 (奈良戦レビュウ❸)

動いたか

浅川 隼人を欠いたゲーム、

山雅は、4 – 4 – 2 を採用し、ツートップは、安藤 翼と菊井 悠介。

対し、奈良は、下川 陽太と中島 賢星のキープレイヤーふたり不在の、3 – 4 – 2 – 1。

(#31岡田 優希は、いつもより目立なかったが、ゴールに結びついたクロスを投入する、最低限の仕事はした)

……これが前提。

〈崩されないままの失点〉☜ 強く指摘!!
こっちの守備陣形なりが破綻して、つまりは、相手に崩されてしまって失点。

ではなくて、

崩されてもいないままに失点する、という悪癖を責めたいわけです。

崩されるには、その前で、相手の攻撃に喰いついているはずが、

その仕事自体がおろそかになっている、と思います。

このゲームだと、奈良はスリーバックとサイドバックが、ピッチをワイドに使って円弧を描き、サイドを侵してくる。

となれば、山雅は、主に、2列目のウインガーとサイドバックのところで、それに対処しなくてはならない。

山雅のサイドバックは、やはり、向こうのサイドバックを抑止しようとするから、そこにボールが入る手前(のプレイヤー)は、ウインガーがチェックに行く必要がある。

この日は、その役目は、佐相と村越のいづれかが果たすべきだった。(このふたりはサイドを変えながらプレイしたので)

ところが、そこをケアしないために、やすやすとボールを左サイド奥に入れられて、ここに突入してきて、フリーでクロスを撃ったのは、奈良シャドウの、岡田。

これ、

村越と樋口(サイドバック)との、マークの振り分けの意思疎通がなかった、とプレイヤーまかせの総括をしてはダメであって、

この部分は、今後 3バックとの対戦するゲームのために、チームの守り方として落とし込んで下さいよ、霜田監督。

すくなくとも、相手が、ゴール手前20mまでボールを運んできたら、必ず、誰かが阻止に向かう、そういった勤勉と執拗さです、必要なのは。

あと、とりあえずクリア、といった軽い中途半端な跳ね返し、これもいけません。無責任過ぎる。

(佐相、村越を個人攻撃しているわけでなく、彼らの好調さに期待するからこその苦言です)

こういう守備をみせられると、4 – 3 – 3 にして、ボランチによる守備圧を強化することを望みます。

❷相手の逆手を獲れない正直 ☜ 正直をほめていない!!
ゲームを通じ、奈良は、こっちにボールを持たせる戦略を遂行したと診ます。

そうしておいて、ボールを引っ掛けて奪ったら、サイドへ回すか、または、機をみてセンターフォワードを裏抜けで走らせるか、そのどっちか。

だとすれば、山雅はむしろ、その手には乗らずに、

敢えて向こうに持たせておいて、相手が前傾姿勢のスイッチを入れた瞬間に、スリーバック裏のスペースを狙うべきだった。

ゲームの入り、または後半開始は、そんな流れが観られたのですが……。

奈良の引き具合だと、後ろから組み立ててやれ、という判断が動いたのか?

もちろん、ボールを握ることが〈悪手〉ではないが、

相手の虚、いやなところを衝く、想定外で攻め立てる。

勝ちにこだわるというなら、そこまでするべきではないか。

馬渡 和彰、山口 一真が投入されると、特に右サイドに風穴が開き、かつ、前線が躍動しだした後半は、

ほぼ、ハーフコートゲームの様相。

高さの無い前線だから、20本も積み上げたクロスは、すべてグラウンダーでよかったと思うんですけれどね。

あれだけ攻め続けてゴールができなけれゃあ、何を言われても抗弁できず、

よくやった、とは、残り8ゲームのためにも、禁句

では。