ジミー クリフ(1948~ ) による作詞作曲。
自身の歌唱で、1969年に発表した。
……矜持でなんとかここまでやって来た、渡るべき河は多いが、いまだ針路を見いだせないでいる。
……そんな歌詞。
荘重なオルガンの前奏で始まると、しばらくして、
ジミーのいかつい容姿(失礼!)からはとても想像できない、張り詰めた高音が、ポン! とかぶさってきて始まる。
良き楽曲だから、多くの歌い手がカヴァーしてきたが、
基本、高い声を張り上げ(全開で)、伸ばしまくって歌う。
つまりは、オリジナルを、自分の声でコピーしているので、それならば、原曲を聴いているほうがいい、となってしまう。
たとえば、日本だと、オフコースの曲を、オリジナルそっくりなテノールで歌って、どうだ聴け、って感じか。
……ところが、自分式に、新しい息吹をこの曲に与えたカヴァーをたまたま見つけ、その豊かな才能には感嘆していて、
それが、これで、なかなかのすぐれもの。
ライ クーダ―を聴き慣れると、ひとつの曲を、新鮮な解釈でよみがえらせることを喜ぶようになる。(by 萬年)
では。