たまあに見舞っていた(寝たきりだった)、中学時代に担任だった御方が、この6月に亡くなった。
訪問の約束をとろうと電話して、そのご逝去を知った。
ご自宅に弔問にうかがい、遺骨を前に、奥様と、亡き人の想い出など話す中、
― わたしね、蟻(あり)高の山岳部だったのよ、とおっしゃる。
なるほどね。
故人は、大町山岳博物館長を務めたくらいに、
山々や、高山植物には造詣が深かったから、初耳ではあったが、連れ添う女性との出会いが、なんだか鮮烈に、腑に落ちた。
ただし、僕自身は、師に違背したわけでもないが、
登山を趣味にすることもなく今日まで至る。
ま、今の住処と暮しが、玄関を一歩出たら、即、高原のようなものだから、
庭にシート敷いて寝っ転がれば、それが、そのままアウトドアアクティビティさ、と広言している。
たとえ、ちょっと近くの野山に出かけるにしても、アウトドアの本質とは、
〈何を持っていかないか、または、何を捨てて自然に入っていくか〉に在ると思っているので、
快適で、至れり尽くせりの道具に囲まれた活動には、無縁でいたい。
で。
この度の、山雅やま部 (登山部ではない) の発足。
その趣旨には、したがって、おおいに賛成。
けれど、独行好みの萬年ゆえに、秘かに応援することになりそう。
では。