味わい深い『序章』 (2024.5.12県サッカー選手権決勝)

1 – 1 のドロー。

で、PK戦をやって敗退。

PK戦は、成功率80%の〈みづもの〉ですから、その前で、決着をつけないと。

プレビュウで申し上げたとおり、

90、120分間で勝てなければ、実質、やっぱり、山雅の負けです。
(たとえ、PK戦を制したにせよ)

後半アディショナルタイムの失点。

枠に飛んだフリーキックは、本来なら掻き出せた、と思うので、その時点で、山雅のゲームプランが破綻した、ということ。

あの先発、登録メンバーだと、交代カードを切るにつれて、(得点のための)切り札に乏しくなるのが見えていましたし。

……以上、ゲーム総括。

次に。

僕は、諸事情で不義理にも、地上波での観戦だったので、印象も限定的になりますが、

このゲームのポイントをいくつか指摘しておきます。

❶観客は、5,000人超。
リーグ戦ほどの重要度ではないけれど、それでも、昔からの良きライバルとの対戦だから。
……そんな位置づけに、ほぼ見合う入りだった、と思います。

つまりは、〈大衆〉の観方は、かなり冷静で、わきまえたもの。

地域対決にフォーカスするような論調が、一向になくならないのにはうんざりです。

南信、東信、いやいや、北信からさえも山雅を支援するファン&サポーターを、忘れちゃあいけません。

裾野を広げたいのに、〈松本〉の唯我独尊思想は、困ったものです。

❷霜田さんに訊けば、これがベストメンバー、と断言するには違いないけれど、

〈今季仕様〉の山雅を、少々織り交ぜながら、リーグ戦への探りを入れる、そんな布陣でした。

その中、浅川 隼人が、先制弾で結果を残すとは。☞ 絶賛に値いします。

パルセイロのターンオーバーは、山雅のそれを、もっと上回ったようですけど、

双方が、リーグ本番に備えて、手の内を全開示したくない思惑があった、と診ます。

❸それでも、長野のボール運びには、それなりの片鱗は垣間見られ、

山雅にとって、守備面だと、ボールホルダー阻止と、空いたスペースへの手当て。

この両方を、いかに両立するのか、それが、対パルセイロ戦の鍵といえる。

他方、攻撃面。

プレイスキッカーは、昨日は、安永 玲央だけを見せており、リーグ戦でも、おそらくは同程度の被ファール(19個) になるでしょうから、ここは、工夫のしどころが在る。

ま、今回のゲームは、

その対戦感触と、垣間見えたパルセイロ流儀から、リーグ戦に向けた〈序章〉ととらえれば上出来でありましょうし、

残された2度の対戦は、まったくの〈今季仕様〉になることを願うのみ。

それにしても、いちばんの驚きは、

新たなロングスロワー、滝 裕太の登場、でありましょうか。

では。