ターニングポイントとなれ。 (2024.3.20 盛岡戦レビュウ)

― 山口 一真のワントップも、いいんじゃあないの?

ゲーム後、チノ氏(北ゴール裏同志)による感想。

萬年的MVPは断然、70分過ぎに投入された山口だったから、まぁ、同様な見解かな、と思う。

ゲームは、先制点を守り切って、1 – 0 の勝利。

ウノゼロを目指しているわけでもないから、複数得点で勝てれば、がホンネですが、

なんとか参戦できた6,000人のうちのひとりとして、いいゲームをみせてもらいました。

フラッグが音を立ててなびく強風は、ゲームに、良くも悪くも影響する。

前半、風上(のピッチ)を獲ったグルージャは、長短のボールを駆使して山雅陣内へ侵入してくる。☞ここらは、巧いチームだった。

山雅がボールを持った際には、5 – 4 – 1の陣形を採るので、中盤4人が、こっちのダブルボランチに対し、倍の数的優位。

このエリアで、たとえば、安永 玲央は動きを絞られる中、なかなかパスコースを拓けない。

菊井 悠介としては、相手の最終ライン5人と中盤4人の間を使いたかったんだろうが、岩手はここも堅く閉じていた。

ゲーム開始直後の押し込みも一段落すると、拮抗した前半になったけれど、まあまあ上手く、要は、守備力で、乗り切った。

〈なぜ、山口がMVPであるのか?〉

50分過ぎ、コーナーキックから、佐相のボレー空振りを乗り越える格好で、安藤 翼がゴールネットを揺らして、先制。

すると、当然、グルージャは同点を狙って攻撃圧を強め、山雅ゴールに迫る。

ここ何季かは、こういった展開になると、

劣勢の流れを断ち切れずに、持ち堪えれないで失点、逆転を浴びる。
結果、ゲームを落とすなんて光景が、まるでデジャブの反復だった。

そんな苦境が、10分あまり続くなか、投入された山口は、前線を駆けずり回り始める。

で、左タッチライン沿いに出たボールを拾うと、単騎ドリブルを開始、ふたりを次々に交わして、相手陣内奥に突入。

このワンプレイが、向こうに傾いた流れを断ち切り、ここでゲームがリセットされたように思う。

残り、20分、山雅はふたたび(グルージャの疲れもあって)息を吹き返す。

前へ、縦に、ボールを運べるようになった。

できれば、ここで追加点があれば、もっと楽にゲームを終わらせたとは思いますが、少なくとも、相手陣内でプレイを続けている限りは、こっちのもんでしたね。

……劣勢に陥ったゲームの傾向を、ひっくり返してしまう。

これこそ、昨季から僕が山雅のサッカーに望む、ゲームコントロールの要諦のひとつ。

これが、よりしたたかなサッカーへの転回点となりますように。

同時に、ゲームを淡々と崩してしまう悪しき山雅の、ヴァニシングポイント(消滅点)でありますように願います。

次に、準MVPは、ラストのラストまで、前線に張り出すと、

ゲームを、こっちへ手繰り寄せるべく奮戦していた山本 康浩、としたいが、いかが?

捕捉 ☞ 最終盤、野々村 鷹人を入れて3バックにしたのは、今回は、効いてました。

では。