定年で退職となったが、
今だけ、繁忙期のアルバイトで勤めているカサイ氏。
彼と、雑談していたら、
― 昔は、傘のことを、こうもり、と言ってたよね。
小学校の頃、非常用として学校に備えてあったのは、番傘(唐傘)だったっけ。
古い古い記憶が、忽然と蘇えるような気がして、なんとも不思議な心持ち。
こうもり……、か。
そのカサイ氏の口から、
『けんかえれじい』(1966年公開、鈴木 清順監督、脚本新藤 兼人)が出た時には、もっと、驚愕してしまった。
― 高橋 英樹の出世作だよね、それまでは任侠物が多かったけど。
この作品、ロマンティックな青春物だが、強引でデタラメな筋(北 一輝が登場したりする)が破天荒で、
日本では、カルト(=熱狂的な支持を得ている)映画のひとつだろうが、
僕は、劇中、主人公(高橋)に、喧嘩の極意を伝授する役の、川津 祐介(1935~2022年)を推します。
その僕は、いたって軟派ではあるけれど、
直球勝負の、剛直で、痛快さの迫力、といったもの。
時には、そんな心情に身を置きたくなります。
歌唱でいえば、レイニーウッド(バンド名)の解散コンサート(1981.12.19)における、
柳ジョージのそれが、ピッタリくるだろうか。
歌詞にある、〈PX〉は、ご幼少の僕には、けっこう馴染み深い言葉だったこともあって……。
では。