愛鷹で, それぞれの秋 (沼津戦レビュウおしまい)

シュート数は2倍近く、クロスは、相手の 3倍投入したところで、

スタイルの徹底度と習熟度において、完敗。

それも、今季いちばんの力量差を目の当たりにしたために、レビュウがだらだらとなるのか。

本人にもわかりませぬが、これでお終いにします。

……ゲーム後のファンサポーターへの挨拶。

常田が、他の選手がつくる列よりも、ただひとり前方に立っていた。

まるで、敗戦の誹りを俺にぶつけてくれ、それを受けるから、とでも言うように。

家人は、それを、― ポーズよポーズ。

けんもほろろにあしらうんだが、

やはりなんらかの決心が、彼にはあったほず、と思いたい。

藤谷は、長々と頭を下げたあと、まるで、拝むように両手をあわせ申し訳なさそうに、また二度三度と会釈。

最後方からは、山口が、キッと前を見すえ、憮然と引き揚げて行った。

行く我れに とどまる汝れに 秋ふたつ  (正岡 子規)

そんな句が想い出されたが、感傷は棄てて、前に進め。

では。