僕のスタジアム到着が、 ゲーム開始20分過ぎ。
なにかと落ち着かない観戦になってしまったため、
ようやく、翌日の夜に、DAZNの見逃し配信で、ゲームをおさらいした。
結果。
プレビュウ❶で、ずいぶん失礼なことを書いたことを認識した次第。
長野には、ほめる材料がほとんどない……は、誠に適切さを欠く評言であって、
これを深く謝罪し、このように訂正します。
あれだけの不利的な状況と猛攻にさらされながら、主には、DFとゴールキーパーのゴールマウスあたりでの驚異の踏ん張りによって、最少失点でゲームを終えたこと。
これは、絶賛に値いする……と。
もしも、後半41分の野澤ゴールが生まれず、ゲームがそのまま終了していたら、
翌日の新聞見出は、十中八九、
『山雅、攻め続けるも痛恨のドロー』であったろうし、
考えただけでゾッとするというのが、おおかたのホンネでありましょう。
今日。
職場のクレ君から
― (勝てたのは) 実力ですよ、と挨拶をいただいたんだが、
たとえ、両者間には、それなりの技量差があったにせよ、
かような乾坤一擲の舞台は、そういったものは多く、帳消しになる。
当初、長野は、基底からビルドアップをすることで、山雅式〈守功一体〉サッカーにおける、最前線からの追い込みを、逆手にとる策を採用した。
つまり、トップ3や菊井を引き寄せておいて、その裏側に味方ボランチが入ってきて、ボールを握ると、それを、サイドなりに配球、展開するやり方。
ところが、今回、山雅のインサイドハーフ(2ボランチ)、およびサイドバックのアタックは、連動性に満ちて、迅速で、鋭い。
長野のボランチ陣の後方から圧迫をおこない、再三再四、ボールをかっさらうことに成功した。
長野の中盤プレイヤーは、ボールを受け、反転して前向きにプレイすることがかなり困難になり、
こうなると実質、長野の中盤は無いのも同然で、
陣形として、ディフェンスラインと前線のふたつが、分断されて存在している格好になる。
後半には修正をかけて、ビルドアップ策を棄て、ロングボールを使うようになるが、
すると、空中戦では、ミゴトなほどに、山雅が優位を獲る(これは、コーナーキックでも同様だった)。
山雅の得点に、長野#19のヘディング競り負け、かつ、#16のヘディング空振り(一部訂正、加筆)が介在していたのは、まことにシンボリックであった、と言えましょう。
山雅の攻撃に対し、5バックを整然とそろえての対応はしていたものの、いかんせんラインが下がり気味。
たとえば、ワントップの山中が、センターサークルあたりから、それも、単騎のドリブルでボールを持ち出さざるを得なくなる。
いづれにしても、山雅のセンターバックは、かなり余裕を持った後走、競走ができていた。
で、あれば。
ペナルティーエリア内での落ち着いた対応と、ロングボールとセットプレイにおける高い空中戦勝率を加味したらですよ、
あのゲームにおけるMVPは、常田と野々村のセンターバックふたり、として良いのかもしれません。
じつに、寡黙なMVP……。
では。