2 – 1 の逆転勝利。
おいおい、あっけらかんと、ペナルティキックで失点かよ。
けれども、それが開始早々(4分) だったがゆえに、
相手が時間稼ぎで守りに入るような、膠着したゲーム進行にもならず、
山雅プレイヤーに心的ダメージが少なかったのが儲けもん、でした。
― キックするたびに、すごい水しぶきが飛ぶわよ、と家人。
― いや。あれ、砂が飛び散っているのよ、芝がはがれたところの。
― でも、不良なピッチは、お互い様だから、理由にならないわ。
― いやいや。
あの芝でやり馴れているホームチームが、断然有利です。
荒れた芝を、勝敗の言い訳にできない、というのはたしかですけどね。
……(おそらくは)そういったコンディションのために、
後半開始早々からは、ロングボールを蹴り込んで、そのセカンドボール回収戦法に踏み切ったんでしょう。
そこの修正によって、ゲームをモノにできたと考えるならば、
ほぼ完璧な試合運びによる勝利(=完勝)、という評価になります。
逆に言うなら、それほどに、ヒドイ前半でした。
ボランチの安永や米原が、有意味にボールタッチできたのは、ようやく(おそらく)ゲーム開始後15分以上経過していたのが象徴的で、
要は、前半はほとんど、山雅にはゲームメイクする中盤が存在しなかった。
で、中盤における蹴り出しやパスが、ほとんど相手に渡る。
それに加え、村山 智彦や小松 蓮に諫言されてしまうような、低質なジャッジレベルがあり、
ムダに熱くなって、荒れたゲームに流されっぱなしになる危うさが噴き出して来た。
そこで。
自分流サッカーを見切ってしまって、
むしろ、相手のやり方に降りて行って、それを、力量で凌駕してしまう考え方を採用したベンチワーク。
八戸の地では、後半の45分だけサッカーをやった山雅だったにせよ、
あの舵切りをやって魅せたベンチワークこそが、もっとも称賛されるべき、としておきましょう。
では。