ふたつの技量 (鳥取戦レビュウ❷)

結局は、鳥取による小松 蓮封じが奏功した、ということでしょうか?

相手の出方にもよりますが、

みずからボールを動かして攻撃にとりかかるスタイル。

山雅は、各個やチームとして、だいぶ練達しつつある、と思います。

もちろん、ゲームの中でどれだけ効いているかは、3部リーグにおいて、といった条件つきで。

センターバックとサイドバック、あるいは、ボランチとのパススピード、パスワーク、ボールを失わないためのターン、など上手くなってます。

けれども。

サッカーの複雑さ、機微、とでもいうべきか、

ボールを持っていない側が、ボールを持たないことでむしろ、ゲームの流れを左右し得るのも、また事実。

どの程度、ボールホルダーを追うのか、あるいは、どこまでやらすか、ということによって。

今節の鳥取の場合は、

先制逃げ切り、つまり、攻めさせても急所を守り切る、そして、あわよくば、カウンター的に相手ゴールまで一気に迫る、ここに傾注した。

で、山雅は、しっかりとガードされたグラブの上から、有効打をヒットできなかった。

ボクシングのセオリーだと、ボディーを打つなどして、ガードを下げさせてから、顔面を痛打する。

一昨夜だと、鳥取にガードを降ろさせるってのは、具体的には、どんな戦法の発動であったのか?

言われているような単に、クロスの精度、質ばかりでもありますまい。

僕は、前線プレイヤーが横一線になってしまうことを修正しないと、シュートコースは、なかなか見いだせないと思っています。

今後も、互いの力量関係から、多くのゲームでは、そういった傾向になりやすいから、

ここをキチンと精査、分析して次につなげることで、おなじ轍を踏むこと無きようにするしかない。

テクニックといった個の技量におおいに基づくところの、もうひとつの技量。

つまり、チームとしての技量、
いいかえると、相手からしたら、弱点を衝かれる〈いやらしさ〉のようなもの。

実直でありすぎる現山雅に、果たして、それをどの程度求めていいものか?

ためらいつつも、やはり、期待したくもなる、それが本心です。

では。