リーグでいちばんシュートを放ち、かつ、いちばんシュートを打たせない今治、とプレビュウには書きました。
今節の公式データによれば、今治のシュート 11本、対し、山雅 4本。
となると、山雅の認定シュートは、
村越によるFK(4分)、榎本のヘディング(72分)、それに、小松の2得点(18,89分)となるが、
実際は、この倍程度は、シュートモーションから打っているはず。
ま、そうやってカウントすれば、今治の場合、20本近く打ってるだろう。
いずれにしたって、シュート数では、相手を上まわれなかったことは、確か。
けれど、それこそが、今節、山雅がやった〈割り切り〉サッカーの当然の帰結だったように思います。
攻守における,割り切りの中身 (レビュウ❶とすこし重複)
❶ゴールキーパーとセンターバックからは、ロングフィード一辺倒、ないしは、多用することで、あわよくば、相手最終ラインでボールを獲る、
でなくとも、自陣遠くから、今治にボールを保持させる状況をつくり、そこからスタート。
❷で、ボールを持った今治最終ラインへ、強く追い込みをかける。
この際、今治に、ボランチを経由するボールを巧く使わせなったのは、ミゴト。
❸上の❶❷を徹底することで、今治得意のカウンター攻撃に曝されるリスクをできる限り、減じた。
よって、山雅は、ボールをカット、または奪取されることを避け、最終ラインの組み立て戦法を封印。
❹今治、右サイドの脅威もプレビュウで触れましたが、
これは、#10 マルクス ヴィ二シウスの突破力(byドリブル)に大きく依存しているので、これを徹底マーク。
人数をかけた、2段、3段の防御壁を設けたのは、危ない場面は、それでも生じるだろう、という割り切りからの逆算でしょう、きっと。
❺今治の堅い守備を衝くのに、ピッチを広く使って、サイドチェンジを多用。
これによって、相手の守備網を粗くできて、結果、小松の1点目、ヘディングシュートがもたらされた。
いかにもすんなりとゴールしてますが、あれ、アシスト含め、凄いです。
こういったサッカーをやり抜く中で、2得点の小松は、別格としておき、
全員の走力が、ゲーム最後まで衰えなかったことが最大の勝因であって、
その中、MVP級のプレイヤーを敢えて絞って挙げれば、村越、パウリ―ニョ、それに常田かな。
荒い今治の接触プレイにもめげず、身体を張って、前後両方に動き回った、その勤勉に対して。
交代出場者として、濃密なプレイで貢献したのは、榎本、米田。
……で、最後。
懸念として指摘したいのは、今節の結果を受けて、こういうサッカーが、
特に、懐古の感情がまさるが故に、現山雅の追求したいサッカーを理解できないファン&サポーターに、
〈山雅らしさ〉として、やたらと称揚されはしないか?、ということなんです。
まさか、チームに勘違いはあるまい、と信じますが、
かつての堅守とは、まったく違ったことをやろうとしているのが、今の山雅ですから。
そこらの深掘りは、レビュウ❸で。
では。