マジメであるがゆえの辛酸 (鹿児島戦レビュウ ❸)

【試合巧者としてやっていくのか?】
まるで高崎 寛之を彷彿させる野々村 鷹人の素晴らしいヘディングシュートが決まり、2 – 1 とリードして前半を終えた時点でも、

あいかわらず、僕は、

この強風下、鹿児島が、なぜ風下のピッチを採ったのか?、と腑に落ちずにいた。

今、振り返ってみると、あれは、後半開始49分、カットインからの鹿児島の同点弾の伏線でもあったのか!!、と気づく。

後半がはじまると、鹿児島のゴールキックは、ロングフィードで始まったが、

これぞ、前半とはまったく違ったスタートで始められた鹿児島のギアアップ。

山雅はこの変速に抗しきれずに、結局は、右サイドをえぐられて、失点。

こうやって、時間を急に巻き上げて相手を混乱させる鹿児島は、試合巧者であり、その点で、山雅はまったく叶わなかった。

他にも、ロングボールを、捨てる覚悟で打ち込んでみせたり。

かと思うと、地上戦で、一気にサイドを侵してみたり。

取捨のメリハリがあって、さらに、中原という優秀なボランチが、気の効いたポジションから好配球をすることによって、ペナルティエリア内で、決定機を創出していた。

とにかく、山雅が、チームとして、鹿児島の後半の入り方(の異変)を感じ取れていたのか?、そして即、それなりの対応ができていたのか?

観た限りでは、そういったゲーム局面の機微 (つまりは森) を読み取ったプレイはあまり感じなかった。

ただし、鹿児島が魅せた、相手にゆさぶりをかけたり、他人を喰ったプレイを、現在の我がチームに期待すべきかどうか?、期待できるのかどうか?

This is The Question !   そう、それが、ひとつの問題なのだ。

明確なのは、チーム山雅は、他者対応的なサッカーに走るのではなくて、あくまで、季初から取り組んでいる自分流の、攻撃サッカーを追求する、と明言していること。

ゲームでは、2点奪取が目標とか。

しかし、それは失点を1点に抑えた場合のお話であって、現況だと、3点獲らないと、勝ちを手にできないのが、実情。

でも、そういったがむしゃらで実直なサッカーを、こうなったら、トコトン支援しようではないか、と僕の気持ちは傾いている。

【見ている人は見ている】
昨日、職場で、いつも南ゴール裏で中旗を振っているソネさんが、

― 鹿児島戦のメンツと布陣だったら、長野とのゲーム、まったく違っていたでしょうね。

(勝てた、と言いたいのだろう) やはりね。

素直に山雅を観続けていれば、こういう意見になるよね、と救われた。

ソネさんよれば、藤谷 壮の復帰が大きい、との評価であって、復帰早々90分稼働はきつくての交代でしょう、との受け取り。

僕も、2失点目で相手に振られた守備に対する懲罰交代、とは思いたくもないが、

辛いのは、藤谷を引っ込める場合、左サイドで、鹿児島とのマッチアップを制していた下川 陽太を、右サイドへ配転しなければならないこと。

要は、右サイドバックが、もう一枚足りないという苦境は解消されておらず、宮部 大己、更には、榎本 樹の活用をチャレンジしたら?、が、僕のご推奨。

さて、渡邉 千真、ルーカス ヒアン、と出場のメドが立ちつつあるのなら、

長い時間をプレイしてもらって、とにかく、チーム総力を上積みしましょう、霜田さん。

では。