ゲーム後。
アルウィンに流れる〈中央線〉(by ブーム)を聴きながら、
― サッカーはどうだった?、と初観戦の男児に訊くと、
― (東京ドームは5分で飽いたけれど)、20分くらいは面白かったよ。
そうなのだ、ゲーム開始からの、まさに、その20分間。
山雅がよりマトモなサッカーをやっていたならば、彼の関心は、もっと長く保たれたに違いなかった。
というのは、後半の後半になって、山雅のギヤがようやく回り始めると、スタジアムの高揚は増して、その熱気は自然と、おさな児にも伝染してしまったからだ。
強風の中、風下のピッチを採らされたこともあって、
ロングボールでスペースを獲りに来る大阪に対し、ある意味、割り切って対応した山雅という構図が、そこには在って、
とにかく、ボールが落ち着かない、バタバタ劇。
前半は、無失点で過ごせればいい、というのが、こっちの思わくだったろうが、
大坂にとっては、山雅のサッカーを封じる、ほぼしてやったりの経過であったと思う。
ゲームがそのままで終わっていれば、
もちろん、正真正銘、今季最低なクオリティ、との評価だったが、
そこを持ち堪えて、こっちに勝ちを手繰り寄せた山雅。
10節を目前にして、ここまで課題が露呈したのは、かえって良いこと、とポジティブに、
〈割り切り〉とは、やってるチームと、観る僕ら、双方にとっての合言葉、と考えましょう。
では。