最初に、第12節で、リーグ戦初勝利の徳島ヴォルティスにおめでとう、と申し上げます(4/29 3 – 2 でジュビロ磐田を下す)
さて、山雅。
ヴィクトリーを求めてやってるんだから、勝負事の評価基準は、その結果こそ、には違いない。
けれど、同時に。
仕上げたい仕事(サッカーの完成形) の、その先の方から見てゲームを評価しないと、明日以降の、残り30試合に向かっていけない。
無得点、かつ、シュート数も伸びなければ、最低、最悪と切り捨てられるのもわかる。
けれど、それでもやはり、こうやる手はないのか?、と考えてみたくなるわけです。
〈失点について〉
1点目、3点目はともに超美技なんで、あれは相手を褒めるしかない。
2点リードしてからの富山は、ツートップが山雅センターバックを追い詰めることで、ひたすらカウンター攻撃に専念していたから、ああいう被弾になる。
強いて言うと、GK村山の立ち位置の中途半端さが気になるところ。
2点目のPKは、それまでサイドで削りあっていた下川と柳下の確執が伏線にあった。
たとえ接触があったとしても、あれだけハデにひっくり返って、ジャッジ(イエローカード) を引き出した柳下の名演技にやられた、というしかない。
☞ ということで、ゲームの進め方にあっては、富山がしたたかさにおいて優っていた。
ただし、追求するサッカースタイルからして、そういった老獪さを、今の山雅に求めるのが至当かどうか?、は疑問符です。
〈守備だけを修正するな〉
直近3試合で失点が計9点と積まれれば、やれ守備が、守備が、とはなりそうだが、根本は、持ち込まれたボールをクリアして、かつ、前へ向かうボール繫ぎの、ズレやミスにつけ込まれているので、〈攻守一体〉に不足している部分を是正しなければならないはずだ。
〈指摘したい2点について〉
つまり、どれだけ前へ迫力のある連携ができているか?、という観点から。
❶不活性なサイド
後半に入ると改善された、とは言え、左サイドの山本 龍平のところで、攻撃が停滞してしまう。
ゆえに、同サイドの村越 凱光に活きたボールが渡らず、不活性だった。
これは、右サイドの、下川 陽太と榎本 樹の連動性がチャンスを多く創り出していたのとは対照的。
なので、下川を下げて(後半冒頭から)、単に同じポジションに藤谷 壮を投入するのではなくて、山本(左)のところに下川を回し、藤谷を右に入れるべきだった、と思う。
❷ボランチのチョイス
住田 将を下げ(58分)、鈴木 国友を入れ、より攻撃的にするのは良しとするが、その際、ダブルボランチを続けるために、菊井 悠介をボランチに、つまり、より低い位置に配したのが大いに疑問。
ここは、アンカーひとりの態勢で持ち堪えて、前線を厚くすべき。
パウリ―ニョの体力に不安があるのなら、喜山 康平に代え、榎本 樹は、その好調さから、90分間フル稼働でいい。
センターバックとボランチ、センターバックとサイドバックのボールのやり取りから、相手をはがして攻撃スイッチを入れるやり方を貫くならば、習熟した同士の連携に水を差すようなメンツ変更が適切かどうか?
また、前線で自由度を与えて菊井を活かすポリシーは、これを貫徹すべきではありませんか?
……で、サイドから崩す、の本質は、
そこから、いかに中央にボールを入れるか、あるいは運んでくるかであって、対富山戦のフラストレーションは、活きたボールが、ゴール正面へと到達しなかったこと。
富山が、あれだけ人数を割いてボールホルダーを追っているんだから、
もっと広い視野に立って、サイドチェンジをかませば、スペースは取り放題だった、とは思いますが、そこら辺も未熟でした……。
では。