― 1月分の電気代、いままでの3倍近くに跳ね上がったわよ。
銀行口座の引き落としをみていた家人が、声を上げる。
エコキュートに、IH調理。
さらに、冬だからエアコン暖房を使っていれば、予想は出来た、
とは言え、この惨状……。
液化天然ガス(ほとんど輸入)をはじめとする化石燃料が、海の向こうの戦争のせいもあって高騰したのが、いちばんの要因だろう。
(註: これらの価格高騰はもちろん、他の分野にも大きなインパクトを与えている)
電気をつくる原料をほぼ輸入に頼っていれば、こうにもなる。
じゃあ、どうする?、ってことになっていて、いろんな発電に手を染めている日本(世界も)ではあるが、
この狭隘な国土の日本だと、原子力発電が、もっとも実効的な手段だと、僕は以前から主張している。
つまり、原子力発電を容認し、安全性、設備の長期使用度などを高める工夫をするしかない。
たしかに、2011年の事故によって、甚大な惨禍を被ったものの、あれは、原子力発電の安全を、根底から覆す性質のものではなく、立地や設備の、いわば条件的なものだった。
全国民の嗟嘆に負けるような格好で、原発は、一斉に停止。
その後も、再稼働しなければやっていけないのがわかっていながら、公言した日には選挙時に自分の首が危うくなるから、
為政者は、キチンと説明して着手することもなく、なし崩し的、潜伏的にチマチマと稼働に動いている始末。
その結果、震災前は電力供給量の 25%を賄えていた原子力発電は、現在、5%前後。
それでも、なんとかやってるんだから原子力は一切不要、という意見もあるようだが、この先、輸入がストップしない保証ができますか?、ってんだ。
フランスが宇露戦争に対して強く出られるのは、電力の70%近くを原子力で賄っている自給自足に近い事情もあるはず (その反対がドイツ)。
また、今みたいな乱雑な自然エネルギー利用を推し進めたら、国土は、それこそズタズタになります。
人口減少がわかっているのだから、ダウンサイジングした国の将来からこっちをみて、原発を上手く使いながら、発電量を低減して着地するしかないでしょうけれど、そういう発想を民に問える政治的なリーダーシップは、いつ現れるのか?
でも、さしあたりの問題として、
電力高騰分のなにがしかを、原発反対派に負担してもらうようにはならないものでしょうか。
では。