それでも届く年賀状。

こっちが勝手にやめてしまっても、

年賀状で、ご家族の成長など、近況をお知らせくださる方々がいらっしゃる。

まことに、ありがたいことだ。

で、年賀状をもらった僕は、7歳の児と連れ立って、近くの空き地で凧揚げを楽しんでいた。

真っ青な空に、赤いカイトの好対照。

帰ってくると、ソファに寝転がって、モンテーニュ(随想録)を読んだり。

― 我々は死の心配によって生を乱し、生の心配によって死を乱している。

― 本当をいえば、我々は死の準備に対してこそ備えているのだ。

……、これだけを抜き出すと、その言っていることが正確に伝わらないうらみもあるけれど、

それにしたって、聴くに値することを書いたものだ、モンテーニュ氏は。

バッハ生誕(1685年)の 93年前に、モンテーニュは亡くなった。

もしも、その音楽を聴いていたなら、どんな感想をもらしたんだろうか。

特に、ゴールドベルク変奏曲なんかについて。

その中から、隣とした第30番を、グレン グールドで聴いている。

では。