転校生は語る。

指折り数えてみたら、いままでに、住む処を10回は変えた。

転校は、2回している。

転校とは、幼少時にはけっこう重大な体験であって、

子ども心にも、転校しない者たちが、なんともお気楽で、無邪気なやつにみえたものだ。

ジム クロウチ (1943~1973年) の『New York’s Not My Home』は、亡くなる前年に発表されているから、ちょうと今年で 50年が経った。

いろんな処に住んで

たくさん競争をしてきたんだけれど

連中のうつろな顔を みているうちに

どうも、なんだか真っ当じゃあない、って思えてきたのさ

ここから出て行かなくっちゃ、って。

救いがたいほどに 孤独な俺

やっぱり 出て行かないと

…… ニューヨークを、故郷にはできそうもないから。

では。