外交上、かなり巧妙に計算されていた、とは言え、
時季といい、出向き先といい、歓迎されないはずがない。
このほど、ここ10箇月間、侵略者との苛酷な戦いを続ける国のトップが、米国を訪問した。
西欧的な価値観を同じくしたい者として、友人の地へみづからが赴き、彼への感謝を表すには、絶好のタイミングに違いなかったのだ。
この友人にとっては、家族が集い、愛と平和について心を向ける、そういう季節なのだから。
なんとなく贈り物をし、なんとなくおごった食事をするだけの極東の僕等には、そこらの心情など、心底わかるはずもなかろう。
黄と青の配色をみると、これ、ウクライナ国旗だね、と子供が憶えてしまった年。
これもまた、辛い話ではないか。
では。