煤払う日の 訃報。

一念発起した? 家人が、居間やキッチンまわりの整理整頓に着手していて。

かなりすっきりした空間が生まれ、喜んでいる。

ただ、文具や日用品が、ほとんど仕舞われてしまったので、これから、その在り処をいちいち訊かないと、ちょいとメモさえできない。

そんなことから、話題が大掃除に及んで、

― 年末の大掃除はね、あれは、新年に神様をお迎えするための神事なんですよ、と家人。

(そうか、盛大に掃除するだけだったら、なにも寒中を選ぶ理由はないわけだ)

― なるほど。でもね、宗教心皆無の日本人には、通用しない話だな、今や。

昔の江戸の街では。

年の瀬の煤払いは、12月13日と決まっていて、江戸城から始まり、武家屋敷、商家、庶民の家に至るまで、この日に皆が大掃除をやった。

   あくる日の  夜討ちもしらず  煤払ふ

翌14日未明。

赤穂浪士のテロによって主が殺害された吉良邸。
その御屋敷でも、大掃除に追われていただろう、という川柳。

ところで、昨日、仕事中に。

ジョー氏が、佐藤 蛾次郎 (俳優) の死を教えてくれた。

寅次郎マニアの彼にしたら、ココロにまたひとつ風穴が空いたようなものか。

訃報の話題ばかりだよなぁ、最近は。

でも、こんな曲で、現世の終わりを奏してもらう、ってのもいい。

そう言えは、ここで素晴らしいソロを演っている、ピー ウィー エリスも、昨年、この世を去っているんだった。(1941~ 2021年9月23日)

では。