開始時は心配された(雷)雨も、ゲーム中は、わりと穏やかに降ってくれた。
先制して、追いつかれたが、土壇場に突き放して、2 – 1 の勝利。
ヒイヒイいって拾った勝ちが続いたので、連勝という意識も薄かったけれど、ようやくこれで3連勝か、と胸を張れるような良きゲームでした。
悪天候で目撃者(現地観戦) が少ない時に、グッドパフォーマンスをやっっちゃうのが、やはり、山雅らしい。
キズに玉、ってやつです。
もちろん、今季ベストのゲームを更新した感がありますね。
〈汗について〉
予想通り、持てる技量が拮抗したゲーム進行となった。
愛媛は、ひたすらサイドから、特にその左を使って、捻じ込んでくる方式を採用。
森下、高木、小原、そこに佐々木がからむカルテット攻撃は迫力があって、再三再四奥まで侵入をゆるす。
ただ、そこにはサイドバックを含む、山雅ディフェンス陣の踏ん張りがありました。
対人処理、さらに、デイフェンス間のボール回しも、シュアで安定。
もちろんプレイの出来も良かったけれど、野々村 鷹人の〈敢闘賞〉は、そのチャンスを、左サイド偏重に攻めてきた愛媛FCがくれたようなもの。
山雅にとってやりやすかったのは、愛媛フォワードの松田 力が、張っていて俺によこせ、というプレイスタイルであったことか。
要は、ボールが入るとシュートまでいく屈強さはあるが、動きが少なくて、あまり掻きまわしてこなかったので、その手当で疲弊せずに済んだ。
それに比べたら、森下などルカオの対応に追われまくりでしたから。
〈巧緻について〉
これ、狡智ということも含みますが、シンプルにそれを表現できたことが素晴らしかった。
❶横山 歩夢による先制点(前半40分)。
外山 凌へのボール展開、そこからのクロス、横山のヒールによるシュート、それらが、まるで水が流れるごとくに、よどみなかった。
こういう手数の少なさこそ、工夫の極致だと思います。
❷途中投入を重ねても、チームの意思統一が衰えなかったこと。
結果として、誰ひとりとして捨て駒的な交代とならずに、途中から登場したプレイヤーが攻撃圧を緩めず、前方へと果敢であった。
これは、思うに、菊井 悠介を最後までピッチに残したのが効いたんだろうけれど、
浜崎 琢磨のクロス投入と、榎本 樹のダイビングヘッドがゲームを決めたんだから、〈巧緻な〉采配の的中でもありました。
この点、途中交代によって、そのサイド攻撃を棄てた愛媛とは対照的だった。
縦にロングボール、となれば、佐々木も小原も無用とは言え、彼等のすばしこさは、当方にかなりの脅威でありましたから。
さて、総括。
萬年式MVPは、佐藤 和弘をおさえて、下川 陽太、としておきます。
ゲーム評価の最大点は、あまりに対応的にもならずに、愛媛FCにいい仕事をさせず、常に先手先手で前に向かったことでありましょう。
これだけの相手にこれだけのゲームが出来れば、チーム創りの深み、と言う意味で、今後に対し光明を見い出せます。
では。