頂上の、直接対決!!
― とか煽られると、どうしても力が入ってしまう。
けれど、ここだけの話、アウェイでイーヴンに持ち込む、くらいに醒めていたい。
まぁ、なんとかダーヴィーみたいに、相手がテンションマックスで向かってくることもあるから、こっちの注文どおりにならないかも知れぬが、山雅はあくまで、戦略的に、沈着冷静を保ちたい。
(後半戦は始まったばかりで、越えるべきいくつもの山はある)
さて、いわきは、ブレることなく、ひたすら自分流のサッカーを遂行するチーム(だろう)。
そこを整理して対処すれば、山雅としては、あまり対症療法に終始することもなく、解答が書きやすいゲームだと思っている。
❶いわきは、ショートカウンター攻撃を身上とする。
だから、かなり高い位置からボール奪取に来る。
で、こっちもカウンターに強みのあるスタイル。
となると、〈ボールの持たせ合い〉にどう付き合うのか?、がポイント。
福島戦でやったように、ひたすら陣形をコンパクトに保持し、出て来た相手の裏スペース狙いで、そこへ、サイドチェンジを巧く加味しよう。
福島戦との違いは、あれほど相手が手間をかけてボールを回すようなことはせずに、サイドから、早めのクロスを入れてくることだろう。
だから、守備のポイントは、ボールの出し手へのマークを厳しくすること。
で、クロス投入を遅らせるか、いわきの突進をタッチライン沿いへと追いやる。
福島とのゲーム、山雅のボール支配率は30%台そこそこだったが、今回は、そこまでいかなくとも、いわきがカウンターを発動できないほどに、ボールを預けてしまえれば思うツボなんだが。
❷出されたカードは少ない(断トツな反則ポイントの少なさでリーグ1位)。
けれど、反則数自体は、リーグ筆頭に多いのが、いわき。
ゆえに、貰ったフリーキックの機会を、できる限り有効に活かす。
ここらへんは、ずいぶんとアイディアが豊富になったんで期待できます。
……上記❶❷を、虎視眈々と実行する。
前回対戦で知れたとおり、いわきは、前へ向かう手口がとにかく、オートマティカリイ。
練習で培ったであろう前進動作と連係が速くて、一途で単純。
それだけに、攻撃パターンは、それほど多くもない。
退場者が出て10人になった山雅が、防衛専一になった終盤20分間、ボール保持70%くらいに達したいわきの攻撃が、かなり陳腐化したのが、その証拠。
巧く立ち回って、ボールをより相手に握らせる、ってのは、観ていてあまり楽しくはない光景。
まんべんなくこちらの守備網にひっかけようとしても、自動化された連係には、どうしても後手に回る。
ゆえに、予想されるボールの出どころに、奪取ポイントを絞ろう。
でも、そうするからこそ、速く、鋭い攻撃が発動できるのだ。
で、連係によって、最適ポジションと体勢のプレイヤーでフィニッシュする。
……でも。
勝ち点1でいいや、とか言いつつも、そこをなんとか勝たせたいがため、Jヴィレッジスタジアムに向かうんですけれどね。
では。