結果は、1 – 1 の、スコアレスドロー。
〈価値ある無失点〉
失点ゼロには、主に、攻める守備が出来たことが、大きく貢献している。
ゴールキーパーのビクトルを含め、システム変更によっても破綻のないディフェンス陣の奮闘は、素晴らしい。
ヒヤリとしたシーンは、セットプレイからの山本 大貴のヘディングシュートくらいでしたから。
が、昨夜の、長野の中盤の緩さと、前線からの追い込みの甘さを考えると、これを手放しで評価するには、まだ時期尚早としておくのが、身のため山雅のため。
〈消えた横山〉
3バックに変えてきたことをのぞけば、5/8天皇杯県決勝のパルセイロ、ほぼそのままだった。
山雅は、(前の対戦の教訓から) 前線で向こうの高身長とロングボールを競ることを回避し、ひらすら地上戦で勝負を挑む。
中盤におけるボール運び、奪取、連動に関するアイデアはこっちがずっと優位なんで、相手が3バックで来たんだから、サイドからの崩しと、横山 歩夢を活かした、ヨーイドンの裏抜け!を、倦まずにもっと多用したかった。
それらが無かった、とは言わないが、まだ出来たと思う、力量的にも。
屈強な3枚のディフェンスを無力化するには、その壁の前を横方向に動きながらシュートするより、相手を横に引っ張り出しておいて、その間隙を、縦パスなりドリブルなんかで、衝きたかったですな。
特に後半、横山がその存在感を消した根本的な要因は、パルセイロの宮阪 政樹が後半冒頭から投入され、横山らによる前線からの追いまわしを巧くいなして切り抜けたことに在ったけれど、相手ディフェンスを揺さぶるアイデア、これは、今後の主要な課題。
クロスを投入するにせよ、その御膳立てとして相手の陣形にほころびを仕込まないと、脅威にならない。
強みとしたい、無骨、剛直、緻密なアイデア、これらはだんだんと表現できるようになっていて、その方向性に間違いはない。
けれど、ゲームコントロールにおいて感じられるひとつの壁も見えていて、それは、レビュウその❷で。
では。