舞ひ上がらずに 持たせてあげる (パルセイロ戦レビュウ 後編)

〈フツーに闘え〉
10,000数千人の観客に囲まれれば、プレイヤーの高揚感は相当なものだろうけれど、山雅戦士は、そういう光景も知っているんだから、いたづらに気負うことなかれ。

今節は、いつもとは違ったスタジアムだけれどホーム戦を闘う、そんな気持ちでゲームに入る、ってことで。

なんとなく地上波中継がある、とばかり思っていたが……、
そうだよね、日曜日の夜7時台、キー局の番組を流さないわけにもいかないだろうし、だいたいその時間帯を、気前よく買い取れる企業も早々ないはず。

中継もしないでおいて、ダービーを煽ってばかり……。

やはり、当県は、メディアが決まり文句で言うとおりに、サッカー無毛の地なんだ。

〈わかりやすい立ち位置〉
パルセイロは、ボールを持ち続けて攻撃したいサッカー。

こっちは、ボール保持にこだわらず、攻守反転の素早さを追求するサッカー。

ゆえに、無骨に(強く執着して)、虎視眈々と奪取を狙うのは、山雅のほうになるのは必定。

なので、最初の態勢もほぼ決まっていて、深めて来たスタイルも発揮しやすいではありませんか。

❶天皇杯で高さに優位(と思っている)な長野ディフェンス陣を、どう崩すか?
競うのか、競わないのかは、どっちでもよくて、要は中盤の距離感を上手く保つことで、前向きにセカンドボールを手にいれれば、それで良し。

この点は、パルセイロも重点ポイントとして手当てしてくるはず。

中盤のタレントでは山雅が絶対優位とは言え、相手が、中盤を飛ばしてフォワードにボールを直結するようなサッカーを試みて来た場合の対策だけはしておきたい。

例えば、宮阪 政樹が基底に降りて、そこからビッグスイッチが入る、或いは、前線へ直接的なロングフィードが有り得る。

FW#9の、高身長と屈強を使ってくるでしょうから、そこへは大野 佑哉や、常田 克人を配することになるのか。

❷宮阪となると、やはりセットプレイ。
直接狙ってくる場合はもちろんのこと、
遠くに位置した上背のあるプレイヤー目がけて抛り込み、そこから中へ折かえすという図式は、天皇杯では 3回ほどあった。
すべてにおいて、マークと警戒を怠らないこと。

❸最大課題は、サイドからの被攻撃と、サイド侵攻。
(長野の)左サイドは、デューク カルロスの突破を切り札に使いたいように見受ける。
また、右(つまり山雅の左)だと、サイドを深く割っておいて、ワンツーパスを使い、前を向いたプレイヤーがシュートまで持ち込む鋭さを有す。

これらは既知のことなんで、丁寧、かつ我慢して対応。

ただし、サイド攻撃に活路を持つパルセイロではあるけれど、その失点の多くがクロスから、というのも事実。

だから、攻めることを相手よりも多くすることで守る、といった積極的な方策において上まわりたい。

スピードと狡猾とは、当方に分があるんですから(と信じてる)、中盤で奪って即サイドへ、と展開しましょう。

なんの根拠もありませんが、住田 将がキープレイヤーになるような気がしていて、もっともっと、元世代別日本代表の実力を発揮することを願います。

で、いろいろ考えた挙句、今回は、長野駅近くに車を置いて、そこから電車とバスで向かいます。

では、南長野で。