最近の〇〇といったら……だ、という切り口は、あまり好きでない。
むしろ最近のほうがずっとマシ、ってことも多いから、極力使わないようにしている。
だが、それにしても、この人の歌いっぷりに比すものには、最近、おめにかかったことがないなぁ。
決して懐古趣味ではない。
本家に忠実にありながら、それを凌ぐ迫力の演出を、ただただ楽しむ。
日本人による英語発声ということについて、いちばん成功している歌手。
ブラックアメリカンの歌唱を真似るならば、この人のようにやれ、とボブ ディランに忠告したいぐらい。
それらしき英語表現の裏には、相当な研究があったはず。
亡くなってから1年半。
2月5日がやって来ると、存命だったならば、75歳。
時が経てば、やがては、人の記憶から遠ざかるとは思いながら、どこかで再発見、再評価の時は来ると信じる。
それって、今世紀半ば頃かなぁ……。
では。