― 降格を、まるで瀕死のことのようにガタガタ言っているのは、山雅のことだと見境がつかなくなるような、ほんの一握りなんじゃあないの?
……、とは娘の言葉。
ポール サイモンじゃあないけれど、惚れ込んでしまうと、クレイジーにもなるだろう。(Still Crazy After All These Years)
2年前にはJ1に居た山雅が、まさかこの位置で苦しんでいるとは!、といった論調もあって、それはそれで、ありがたいお言葉。
けれど、ここ数年で J1に2度上がった、とは言うものの、1シーズン限りで即降格。
とてもとても、トップリーグのチームとしての風貌を得たわけでもない。
だから、2部にあっては、そこそこの上位に居ていいチームが期待はずれの降格圏に、が正確なところ。
いや、2部に居たって、毎年、毎ゲーム、アップアップでやって来たのだ。
この大変な時だからこそ、俺が行って応援しなくちゃあ、とアルウィンに足を向けるお方が、いまだに 7,000人超。
某公共放送でオンエアされたにもかかわらず、だ。
こういう方々は、山雅がどのリーグに参戦していてもやはり、現場で後押ししてくれることだろう。(もちろん、この規模がそのまま続くとは誓えませんが)
なぜなら、大方のファン&サポーターは、時々における山雅の不足と苦悩の中身を理解していて、それを克服した光景を見届けたい、と願っているからだ。
さて、新潟戦の引き分けによって、落ちる確率は、95%くらいには高まった。
でも残りゲームがあって、そこに数%でも可能性が在るならば、ココロ熱く共闘するのは当たり前。
でも、他方、アタマのどこかで醒めていて、チームの現状や行く末を見つめることも、必要。
何故かというと、参戦リーグが下ればクラブ存亡の危機、なんていう単純な考え方の裏返しとしての、J3 であれば無双できるだろう、という見込みもまた、妄想だから。
まして、J3を、〈底〉と言っているようでは、しっぺ返しを喰らいますよ。
現況の戦いぶりだと、J3リーグだって簡単には乗り切れないだろう。
だからこそ、残り4ゲームは、シーズンの区切りや総括として、チームの集大成をこそ、目指すべきでありましょう。
それが、来季どうなろうとも、プラス要素になって戻ってくる。
J3になったら、すべてご破算にできると思うのが見当違いであって、しかも、クラブにかかわる全員がお手上げのバンザイをしないかぎりは、山雅は続いていくのだから、次なる手も着々と備えないと。
精神論を全否定はしませんが、オール オア ナッシングの考えは、クラブの生存と存続を危うくする。
ですから、新潟戦。
ゴールキック19本と何本かのフリーキックにおいて、割り切りの徹底をみせたことを評価するとともに、ゲーム後、左足をきっちりとアイシングしていた榎本 樹の予後を、ずいぶんと心配しているのです。
これだけ頭角を現せば、どこかからお声がかかりはしまいか?、というジレンマを感じつつ……。
では。