この季節には特に、ハリイ ディーン スタントン (1926~2017年) を偲ぶ。
去年の今頃もやっぱり、ハリイのことを書いていた。
『パリス テキサス』(1984年)で初めて出逢った役者さん、と思っていたら、『デリンジャー』(1973年)や『エイリアン』(1979年)に出演していたので、既に観ていて気づかなったとは、いかにも迂闊な僕であった。
また、ハリイは歌い手としても達者で、ご存命中にその才能に触れる機会を逃した、これも迂闊な僕ではあった。
ご紹介する動画では、ライ クーダ―一座の、 お馴染みの面々が、『Get Rhythm』を演っている。1987年に、カヴァーをリリース。
オリジナルは、ジョニー キャッシュが、1956年に発表した。
ここで、場末のホール支配人として登場するのが、ハリイ。
(残念ながら、歌唱には加わらない)
蒸し暑い夏の昼下がりか。
こんな風にリネン(麻)スーツを、よれっと着こなすのは、かなり上級の技。
僕なら、薄いピンクのレギュラーカラー(芯なし)のシャツに、モスグリーンのポケットチーフ、そして、足元はグレーのコンバースで仕上げたいな、とつい夢想したくなるけれど、今や、そんな格好で出かけていく処もあるでなし……。
リズムで行こう!
汚れた街で まるで地面を嘗めるような、ダーティーな仕事さ
けれど あの若い靴磨きには 落ち込んでいる風などありゃしない
磨いてもらいながら 訊いてみた
どうやって憂鬱な気分を紛らすのかい?
そしたら、やおら頭を上げると、にやり。
ロックンロールのリズムを 骨の髄まで叩き込むんだ、ってね。
では。