これで勝てなきゃどうするの? (2020.10.21大宮戦レビュウ)

1 – 1。やっと追いついてのドローゲーム。


頂を忘れるな (徳本峠2,135mより望む穂高連峰2020年10月撮影 版権所属:オフィスウエストウッド)

〈これこそ猛省ものでしょう〉
❶現状考えられるベストのメンバー。(ゆえに交代カードを全て切らず)

❷途中加入の前 貴之(シャドウ→後でサイドバックへ配転)、佐藤 和弘(アンカー)がほぼ申し分なくフィットしてしまった。

❸塚川 孝輝の攻撃性が、チームに帰還。

❹危ない場面はあったものの(サッカーは本来そういう局面が入り交ざる)、そこそこ攻撃にかける時間は持てた。
ディフェンスラインの落ち着きがその根底にはあり。

❺攻撃の方策が整理されてきて、シュートは 久々の16本。

❻ボールを持てた分、さらに気候的にエネルギー消耗が少なかったせいか、後半もパフォーマンスにかげりがあまりなかった。

以上のことから、ホンネは、見出しのとおり。

このメンツ、ゲームの様相、対戦相手の迫力からすれば、これで勝ち点 3 を手中にできなければ、なにをか言わんや。

いまだボールを手放したい、逃げの気持ちが垣間見えるのはどうしたものか?
手中にしたら常に突破をもくろむ者、あるいは、もらいたくてうずうずしている者よ、もっと出てこい。

ただし、今季のテイタラクにつきあってここまで来ると、当方にも変な耐性がそなわっちゃたったから、まぁ、こんなもんかな、で終わってしまうんですよね。

前と佐藤の加入が吉と出たから、良しとするか?、などと言い聞かせて……。


〈時の流れはかくもチームを変える〉

しかし、観衆の臨場感、スタジアムの熱気はべつにしても、
山雅 vs 大宮、2年前に比ぶればなんとまぁ、それなりのチーム同士の対戦に落ち着いてしまったことか、と感慨深く観ておりました。

昨夜のゲーム、このリーグにあってそれほど凡庸なゲームではなかったが、けれど、両チームに備わる迫力が、かつてより数段落ちている。

特に、アルディージャ、守備はもともと褒められたもんじゃあなかったが、攻撃面が格段に恐ろしくなくなった。
メンツなのか、戦法なのか?
喰いつかせておいて裏(中央またはサイド)をとる、あるいはカウンター攻撃、こういう明確さはわかるけれど、なにしろ脅威に欠けた。
イバも強いが、新鮮味が乏しいし、黒川 淳史は思ったほど目立たないし。
#10背負ってあれじゃ、まさか本人も満足してはいまい。

結局は自分の心の中、どうやってゲーム評価の落としどころを捜そうか?、と悩むことがいちばんしんどい。

それと、しんどいついでに指摘しておくが、主審のジャッジの笛が遅すぎたのには、閉口。
この人どうやら、ファールかどうかを、プレイヤーの倒れ方や痛がり方で判断しているんだろう。
アルディージャのほうがたんと痛がっていて、これも戦略だったに違いない。

こういうのはご勘弁願いたいな、まったく。

では。

官民ごっちゃでこうなった? (ベガルタに思ふ)

10/7記事で、ベガルタ仙台を引き合いに出した義理があるから、ひとりの選手と契約を解除した、とのニュースを聞いて、すこし書いておく。

事案の詳細は省くとして、感じたことの羅列のみを。

❶ベガルタ仙台の主要な株式保有の主は、宮城県 24.9%、仙台市 23.5%。

地方政府が、50%弱の株式を持っているのは、モンテディオ山形と良く似た構造で、行政の肝煎りでもって、地元の経済界がバックアップするムードなんだろう。

ホームスタジアムの冠スポンサーは、ユアテック社で、同社は、東北電力傘下。

前身の東北電力サッカー部を、仙台界隈の官と民の総出で支援してきた球団だ。

さらに現社長は、宮城テレビ(在仙台メディアの大御所)の常務であった御方。

こういうクラブの生い立ちがあって、2年前に内部昇格した経営者をトップにいただく……。

まさかトップが名誉職なんてことはないだろうけれど、雰囲気として〈生粋の商人〉が切り盛りするって匂いはあまりない。

背景に、倒産などほとんど視野にない企業体質があったのかどうか。

❷鈍感、といってしまえばそれまでなんだが、契約しているプレイヤーがどうもえらいことやっちまったようだ、となった時、会社としてどのくらい真剣に〈現場〉に出ていったのか?

それ相当な職位の者が、この件で、各方面にどれだけ切り込んで情報を取り、それを、トップが判断を下せる形で報告を上げたのかということ。
当事者のすべて、司法警察の担当部署、その他有益な情報を持っている者、こういうところとどれだけ真剣に突っ込んだやりとりをして事実の把握に務めたのか?

夫婦でもない男女の痴話喧嘩、しかも、弁護士が入って既に示談が成立した、と言う。
おぉ、そうかそうか、程度の理解で済ましたのなら、その後のジャッジ(裁定)は、まったく適正を欠くでしょうね。

私事ではあるが、かつて配下の者が警察のお世話になって留置場にしばらく居た時、出かけていって面談、それなりの情報を取り、労務的な処理にたずさわった経験があるので切実に思う。

人を組織から放逐するのは、単に追い出せばよい、ってものではなく、迎え入れる時の数十倍のエネルギーをかけてその者と向かい合う必要がありますぜ、ベガルタさん。

❸報告をかきあつめ、悩んで決定をおこなったであろう経営陣の、頭の中身の程度。これについてはよくわからん。

❹こういうことが起きると、子供に夢をあたえるべきチームやプレイヤーが~、という議論が聞こえてくるけれど、子供をダシにして責めるのは的外れだろう。

若い魂は鋭敏であるから、父母や教師の暴言なんかでもって既にクールに、苦く辛い現実を理解しているものです。

では。