喜ぶべきか、悲しむべきか?(2020.9.9山口戦レビュウ)

結果は、2 – 2 のドローであるが、その評価はどうか?

ゲーム後の、ヒーロー?インタビュウに、塚川 孝輝は笑顔まったくなしで対応した。

観ていて、その気持ちは痛いほどわかったけれど、やはり喜ぶべきゲームでありましょう。

だって、1 – 2 の逆転負けで終えていたら、さぞかしヒドイ日々と暮しだったろう。


たとえ苦笑気味の同点弾だったにせよ、塚川だって浮かばれないでしょうし。

〈喜ぶべき、今後につながる良点〉
❶ほぼゲームプランどおりに進められ、攻撃のアクセルを踏み込んだ直後に、先制点に手が届いた。

❷ゲームを通し、そこそこソリッドな陣形を保つことができた。
これは、最終ラインに落ち着きと、錬成がすこしづつ見えてきたのが大きい。

❸攻撃的なカードを投入すれば、相手陣形を緩め、その間隙を衝くことができるようになった。
72分、セルジ―ニョがダイレクトで阪野に出したパス、あれは秀逸のJ1レベル。

GKから2本のパスでシュートまで行くシンプルさが在ってこそ、波状的なパスで崩すやり方が活きてくる。
でないと、堅く守るJ2特有の守備網は、なかなか破れない。

❹(山口のような)攻撃的なチームとの対戦に有効な中盤の組み合わせにはメドがたったが、これを守備的(=失点の少ない)なチームとやる時、どうやって適合/変容させていくのか? ➡次節の栃木戦でテストだ。

❺トップを担う、ジャエル、服部、阪野、さらに高木 彰人。
それぞれの持ち味(強み)、スタイルが披露されてきて、前線に期待値が高まっている。
これは、チーム内理解度の総体が上がっている、と見るべきでしょう。
※2度ほど決定機を外してヒーローになり損ねた阪野の奮起にこそ期待!

……、なかなか調子の上がらないチーム同士の対戦という事情を差っ引いても、前半戦の終盤近くになって、ようやくわづかではあるけれど、布サッカー方式がつかめてきた萬年。

正直な現状認識(の発言)、チャンスを与える選手起用、ゲームプランと交代枠発動、これらについてはけっこう納得しています。

いままではなぞったようなデッサンであったのが、描線一本一本がしっかりと魅力的になっていく、そんな予感ですかね。

では。