後半60分過ぎになって失点が積んだ結果の、0 – 3 の負け。
―もう、スイッチ切らない?
と家人が言うも、ゲーム途中でスタジアムを抜け出すようなことはできません、と思いつつ、画面を眺めていた。
註: ヴェルディの旧エンブレム
〈予期せぬ勝利を望んだが〉
「守備に徹し、より長く耐え続ければ、ひょっとしたら勝ちが転がり込む」とプレビュウに書いたが、まるで、それをなぞったような展開。
ボール保持率は、70:30くらい、はもちろん織り込み済み。
(観ていて心地よくはないがね)
後半の後半になって、陣形がルーズとなり、守備が硬直化したところを次々と衝かれた。
前々節ヴェルディは、福岡に3 – 1で勝ち、山雅はその福岡と前節やって、やっとこさで 1 – 0 に持ち込んだ。
以降、山雅の戦力と戦略事情、そのクオリティにはそれほど変化はない。
となれば、策が実らずにヴェルディに混乱を与えられなければ、3失点は覚悟する、ってのが萬年式予想だったわけ。
攻撃では凡戦、力尽きて敗戦、と潔く認めてしまったらどうか、と思っている。
〈不発に終わった対策〉
キッチリと守備網を敷いて、粘り強く反転カウンターを狙う。
前半は、これに終始。
トップ3人、セルジ―ニョ、アウグスト、杉本、この3人が時折ポジションを変えながら守備に汗をかく。― 想定通りの進捗でした。
後半開始から、フレッシュな3枚を投入して、より攻撃的なサッカーに転換。
すると、ヴェルデイのボール保持にかげりを生じさせ、ヴェルディ陣内へ押し込んでいく場面も増加した。
こういうシフトチェンジは、山雅の力量と相手の混乱と修正力からして、だいたい15分間が有効、というのが、いままでの傾向値。
なので、この時間帯に得点を、というのが山雅陣営の目標だったはず。
要は、この策が叶わなず、攻撃が尻すぼみになったこと。☜ここが最大敗因。
あぁなれば、あぁなるわな、という順当……。
そういう意味で、現状山雅サッカーの出来不出来は、まっこと、わかりやすい。
〈カードの配置について〉
さて、このギアアップ策は認めるにしても、出し入れするカードには (準備も含めて) 疑問が残ったので、それを書きとめる。
❶ボランチには、塚川を残し、昨夜は米原を投入するか、あるいはアウグストを当てるべきだったと思う。
要は、攻撃的な守備ができるカードで臨まないと、ヴェルディの中盤と張り合えない。
(塚川の被カード、アウグストのフィットの問題は棚に上げたうえで言う)
❷サイドバックは、前半の出来からすると、前 貴之を右に持ってきて、高橋 諒を左へ投入する。
その場合は、鈴木 雄斗は右シャドウで中央寄りに使い、和音君をシャドウの左に入れる。
この時、もし杉本を残すのなら、彼をボランチへ、という策も準備しておくべきではないか。
攻撃に打って出るのなら、その前段としてボール奪取に長けたボランチは必須だ。
〈お手軽に 結果を望むな〉
力量と戦術構築の深まり度からすれば、予期された敗戦と割り切り、手をつけている部分を完成に持っていく、この作業を続ける、これしかない。
ヴェルディの永井さんにしても、昨季チームを立て直す格好で就いてから1年かけて錬成してきての今があるわけで、前職がユース監督であったことの成果を、新人投入によって味わいはじめていらっしゃる、と考えよう。
トレーニングマッチが組めない中、登録プレイヤーの試行と見極めはかなりむづかしいはずですが、選手起用に関する布サッカーの方向性は、これを支持しております。
なお、 前節のような勝利があると、〈山雅らしさ〉の言葉でやや精神論過ぎるところへと話しが向かう。
こころの件がどうでも良いとは言わないが、その根拠はあくまで、取組内容の(考えることを含めた)量と質を増すこと、これに尽きることを忘れてはなりません。
では。