ホーム観客上限5,000人 の恩恵。

さまざまな制限下のゲームに足を運んでいると、

失って 初めて悟る 劇場アルウィン、と後ろ向きなことを呟いてしまう萬年。

けれど、少しでもポジティブになりたいと、予期せぬ恩恵を考えてみた。

そのひとつ。

ベンチからの指示、プレイヤー同士の声が観客席までけっこう届くこと。

北ゴール裏に座っていると、ゴールキーパーがフィールドプレイヤにかける声が特によく通る。

それを聞いていて、内容そのものよりも、言われた側はどんなふうに思っているんだろうか、とつい忖度している。

自然、声だけではなくコミュニケーションを図ろうとする行動にも目が行く。

たとえば、前節対アビスパ戦の54分。
ボランチの塚川 孝輝がセンタバックに通そうした横パスがずれて、ファンマがそれを難なくかすめ獲ったシーン。

眼下の出来事に、あぁ、これは!、と失点を覚悟して観客席はフリーズ。

だが幸いにも、グラウンダー性のシュートは、GK圍 謙太朗の右手の先を走り抜け、わづかにポスト外に逸れた。

この直後、圍は塚川に近づくと、その肩のあたりをポンと叩く。
内心思うところが有るろうだろうけれど、ドンマイ、と励ますその仕草にはグッと来た。

あるいは、右サイドバックの吉田 将也が裏抜けしようとボールを引き出した直後は(攻撃は実らなかったが)、後方から良かったよ!、といったような声をかける。

ミスを犯せば消沈してしまうのがフツーだが、鼓舞し合って次の機会を狙う。

今夜の味スタでも、そういう一致がチームに在るように、と願う。

そうだ! 、ふたつめの救いとは、きっとこれに違いない。

自チームがミスを犯せば、すぐに落胆や失望の声をもらすアウェイサポーターがいないこと。

では。